厚生労働省から「平成28年度化学物質のリスク評価検討会報告書」が公表されました。
◆酸化チタン(Ⅳ)(ナノ粒子を除く)
製造・取扱い業務について、適切なばく露防止措置が講じられない状況では、
労働者に健康障害を発生させるリスクが高いことが認められました。
今後、既にリスク評価を実施してリスクが高いとされている「酸化チタン(Ⅳ)
(ナノ粒子)と併せて、「酸化チタン(Ⅳ)」による健康障害防止措置が検討される予定です。
◆2-ブロモプロパン
一部の事業場でリスクが高い状況が見られたこと、また、ヒトにおける経皮吸収等が
指摘されている物質であることから、引き続き詳細リスク評価のためのばく露実態調査が
行われるとともに、経皮吸収等に関する知見の収集や保護具の使用等作業実態の
調査等が行われ、これらの情報を踏まえた詳細リスク評価が行われる予定です。
◆ノルマル-ブチル-2,3-エポキシプロピルエーテル
経気道からのばく露によるリスクは低いと考えられていますが、ヒトにおける経皮吸収等が
指摘されている物質であることから、経皮吸収等に関する知見の収集や保護具の使用等
作業実態の調査等が行われ、これらの情報を踏まえた詳細リスク評価が行われる予定です。
これらの3物質について厚生労働省から別添のとおり要請がありましたので、速やかに、
労働安全衛生法第57条の3の規定に基づき、化学物質に関する危険性又は有害性の調査を
行い、その結果に基づき、労働安全性規則第576条、第577条、第593条、第594条等の規定に
基づく措置を講ずることにより、リスクの低減に取り組みましょう。